miageru.のよみもの・LANDPROTECT編

miageru.で作品をお取り扱いしている作家さんにご協力いただき、インタビューを通してものづくりの魅力に迫ります。

テーマは「作家の道具と材料」。
本日はモダンで洗練された漆のジュエリーや、デザイン性の高い塗り箸など、伝統工芸の枠に囚われない、新しいものづくりをされている「LANDPROTECT」さんにお話をお伺いしました。

彫金と漆塗りの技術により生まれる、上質なアクセサリー

「定番アイテムの1つ、漆塗りシルバーリング。(承りはオーダーになります)

ー存在感があって、とてもかっこいいリングですね!漆とシルバーを合わせたアクセサリーはとても珍しいように思いますが、どのように製作しているのですか?

そうですね、自分は彫金と漆塗りの作業を全て1人でこなしています。
まずは彫金で指輪の土台作り。
金属のアクセサリーは主に2種類の作り方があって、金属の板から成形を行う【彫金】工法と、ワックス(蝋)で原型を作り金属を流し込んでつくる【鋳造】工法です。

自分の場合は主に前者の彫金の工法で制作していきます。
まずは銀の板材を糸鋸で切り、丸めたり貼り付けたりしながら土台を制作していきます。

土台が完成したらその上に漆塗りを施していきます。
津軽塗は手間と時間を要する事で有名ですが、何回も漆を塗り重ね研ぎだすという工程を繰り返し複雑な模様を表現していきます。
指輪は小さいものですが、小さくても大きくても作業工程は一緒で、塗りの部分のみで1ヶ月半〜3ヶ月要します。
全ての工程を含めると2ヶ月〜4ヶ月程度の時間をかけて制作しています。

繊細なものづくりを支える、道具の数々

ー噂には聞いていましたが、津軽塗は本当に時間と手間がかかるのですね!
見たことない道具もたくさんあります、針山に刺さった金属の棒のような道具は、、、?どんな時に使うのですか?

これはリューターという機械の先につける道具です。
歯医者さんが使うのを想像してもらえばわかりやすいです。
これを使って金属を削ったり磨いて仕上げます。粗さが違うので粗いものから初めてどんどん細かくして、最後は布や革が付いたもので研磨して金属の輝きを出します。成形よりも磨きが大変な作業です!

ーなるほど、何度も磨くことによって、あの美しいシルバーの輝きが出るんですね!
こちらの石のような道具は、どんな時に使うのですか?

なんだかコロコロして可愛い砥石

これらは砥石です。漆の面を研ぐときに使用します。
自然の砥石もあれば人工砥石もあります。
金属のときと同じように粗いものから細かいものまで使い分け、研ぐものの形に加工しながら使います。
例えばお椀の内側を研ぐときは丸みをつけ、平らな面を研ぐときは平らな砥石を使います。

ー作品が完成するまで、根気のいる作業の連続なんですね。ちなみに、、、漆塗りの道具ってなんで全部真っ黒なんですか?

面白い質問ですね(笑)
塗りものは刷毛を使用します。
漆刷毛は人間の髪の毛から作られているのでもともと黒い色の刷毛なんです。
使用後は漆が残らないように綺麗に洗います。あと基本的には黒っぽいものなので道具類は黒くなっていくことが多いですね。

ー変な質問すみません(笑)刷毛が髪の毛というのも驚きです!

変化し続ける、時代とともに

ー最後に、作品を制作する上で、一番気をつけていることはなんですか?

やはり、常に新しい試みやデザインを取り入れることですかね。
自分自身のスキルアップと、時代や流行に合わせていくよう意識して制作しています。

ー漆の世界は奥が深く、昔からそばにあるのに知らないことがたくさんあると感じました。
落ち着いたら、また金継ぎワークショップでいろいろと勉強させてください。
(お客様からたくさんリクエストいただいてました)本日はありがとうございました!

miageru.のよみもの・のん窯編

miageru.で作品をお取り扱いいただいている作家さんにご協力いただき、インタビューを通してものづくりの魅力に迫ります。

テーマは「作家の道具と材料」。
本日はカラフルな色使いや、個性的な絵付けの作品が人気の「のん窯」さんにお話をお伺いしました。

微調整を重ねながら練る土

ーこれが材料の土ですね!色の違う土を混ぜているんですか?

そうですね。信楽や瀬戸の土3種類を混ぜて使っています。
土によって焼き締まる温度が違うことや、土の可塑性(かそせい)という、作りやすさのようなことを調整するために、この土を混ぜて使っています。
また、釉薬によって配合の割合を替えています。
白い釉薬の器には白土多めに、織部やアメ釉の時は赤土多めにすると同じ釉薬でも発色がよくなります。

3種類の土を、作品によって微妙に配分を変えながら混ぜているそう。

ーそうなんですね、全部同じ土を使っているのかなぁ、と思っておりました!やはり、混ぜるのは大変ですか?

土練機(どれんき)がないので、少しずつ手で練ります。じんわり汗かき、唯一の運動です!

美しく練り上げられた土

完成まで、待つ時間と作業を繰り返す

ー1つの作品を作り上げるまでに、どれくらいの工程があるのですか?

例えば、マグカップを作る場合だと、だいだい10以上の工程が必要ですね。

「可愛らしいりんごのマグカップ。指をひっかけられるように工夫がしてあるので、持ちやすいのです。」
  • 土を練る(20分)
  • ロクロで成形(1コあたり5〜10分)
  • 半乾燥(冬は丸1日くらい、夏は半日)
  • 削り(1コあたり5〜10分)
  • 取手をつける(1コあたり5分)
  • 乾燥(冬1週間くらい、夏3日くらい)
  • 素焼き(7時間)
  • 窯が冷めるまで1日半くらい
  • 絵付け、釉薬をかける(1コあたり10〜15分)
  • 本焼き(10時間)
  • 窯が冷めるまで1日半くらい

ー待つ時間も、かなりあるんですね。そういえば、納品していただく際「窯が冷めるのが何日ころなので〜」というお話をされていたのは、こういうことだったんですね。成形や削りの作業には、どんな道具を使っているのですか?

コテ

こちらは「コテ」という道具です。
主にロクロで成形する時に使います。器の内側のカーブするところに当てたり、手のあと(ろくろ目)をつけたくない所にあてて表面にを滑らかにしたりします。
ちなみに自作で、壊れたりんごの木箱から切り出して作りました。

ーりんご箱から!青森らしさが溢れる道具ですね。

カンナ

ふふふ、道具にも、ちょっとだけ青森らしさを出しています。
また、こちらは「カンナ」という道具で、成形したものを半乾きにさせてから、高台を削り出したり、厚いところを削るために使います。

ーもしかして、こちらも手作りだったり・・・?

実はそうなんです。
写真にある細長い鉄を曲げて削って作ります。
使う度に刃の部分を研ぐのでだんだん細くなってきたら先端を折ってまた曲げて削って使います。

最前列で、使ってほしい

ー最後に、作品を制作する上で、一番気をつけていることはなんですか?

作品によって気をつけることは違いますが、器は使いやすさと洗いやすさと、収納のしやすさです。
自分が家事に関してマメなタイプではないため、扱いづらいものは食器棚の奥にしまいっぱなしになる傾向があります。なので自分で作るなら主婦目線を活かして食器棚の最前列でガシガシ普段使いされるものをと思っています。

あとは、重さをけっこう気にします。
以前は軽ければ軽いほどいいと思っていましたが、欠けやすかったりモノとしての存在感も薄いような気がしました。カップならカップらしい重さ、お皿ならそのお皿らしい重さがあって、ちょうどいいのが一番いいな、と気がつきました。

ーのん窯さんの作品は、miageru.でもリピーターのお客様がとても多く、みなさん少しずつ揃えることをとても楽しんでくださっていて、私もいつも嬉しい気持ちにさせていただいています。
今年は新しい作品作りにも取り組まれるんですよね?

そうですね!りんごの木の灰を使った釉薬を試しているところです。新しい作風にも、どんどんチャレンジしていきたいと思います。

ー新しいシリーズも、楽しみにしています!本日はありがとうございました。

miageru.のよみもの・さきおりCHICKA編

なかなかお出かけができない毎日。イベントも軒並み中止となり寂しい春になってしまいました。
少しでもお楽しみになればと、miageru.で作品をお取り扱いをさせていただいている作家さんにご協力をいただき、インタビューを通してものづくりの魅力に迫りたいと思います。

今回のテーマは「作家の道具と材料」。
素敵な作品は、どんな素材を使い、どのように仕上げていくのか、裂織作家の「さきおりCHICKA」さんにお話をお伺いしました。

たくさんの工程を経て作られる裂織作品

「メインで使っている「地機」という織り機」

ーわぁ!すごく大きな織り機なんですね。
この織り機から、カラフルで可愛い作品たちが生まれていくのですね。
1つの作品を作るまで、どのくらいの工程があるのですか?

例えば、キーリングを作ろうとすると、細かい手順を省いても10以上の工程が必要となります。

  • 経糸の綿糸と緯糸の着物を仕入れる
  • 着物を分解して洗ってアイロンがけ
  • 経糸をカセから玉巻にする
  • 着物を裂いて丸める
  • 整経(経糸準備)→機上げ(織れる様に準備)
  • 織る
  • 織り機から下ろして二週間寝かせる(時間がない時は水に浸してから乾かす)
  • 織った布表面の余分な糸をきれいにカット
  • キーリングの長さにカット
  • 革をカット
  • キーリングパーツの準備
  • カシメ打ったり等仕立て 

ーすごいですね!織るまでの工程がたくさんあるんですね。

これでもかなり省略しています。全体の時間を計算するのは難しいですが、相当な時間がかかっていると思います。キーリング を一本「織る」作業だけでしたら、20分位かと思います。

ーやはり、一番楽しい工程は「織る」ところですか?

そうですね、織る作業が一番楽しいのですが、作業全体からみたら、ほんのわずかな時間です。

地機に使われる織り道具。天然素材が多く使われており、今では生産されていないパーツもあるそう。

色鮮やかな裂織作品の秘密

ーさきおりCHICKAさんの作品は、カラフルでモダンな色合いのものが多くとても素敵ですよね、材料はどんなものを使っているのですか?

材料は、ほどいた着物、裂いた着物、カセ状の経糸、玉巻した経糸です。

ーキレイで、鮮やかですね!眺めているだけで楽しい気持ちになりますね。作品を制作する上で、一番気をつけていることはなんですか?

きれいな色を織り出すことですね。細い経糸と、緯糸に入れる裂いた布の色バランスがきちんと取れないと、仕上がりがきれいな色にならず、くすんで見えてしまいます。

ある程度は予想して材料を揃えて織り進めますが、色の出方がイマイチと思ったら、経糸は変えられませんが、緯糸を別な材料に変えて、納得するまで織り直す事もあります。

作業部屋。材料の糸がずらりと並んでいます。

ー草木染めなど優しい色合いの素材や、スパンコールやキラキラした糸を組み合わせた、大人の乙女心をくすぐる裂織小物。
miageru.では、定期的に作品が入れ替わったりしているので、一期一会の出会いを楽しんでいただけたら嬉しいですね。

そうですね。コロナウイルスが落ち着いたら、ワークショップなど、体験していただけるような機会を設けられたらいいな、と思っています。

ーそれはすごく楽しみですね!本日はありがとうございました!

うちで過ごそう。

ゴールデンウイークを、ゆっくりと穏やかな気持ちで過ごせるような、お酒とスイーツにオススメの器を集めました。

甘いのとしょっぱいの、両方やりつつ、のんびりしましょう。

 

シックで大人、でも可愛い

アンティーク感漂うグレーのプレート。

スイーツを盛り付けても良し、テイクアウトした美味しいフードをビャッと盛り付けたら、ちょっとしたレストラン気分も味わえそうです。

パスタ皿も入荷しています、こちらは在庫が既に少なくなっています。

様々な、花器と草花。

お部屋の雰囲気をちょっと変えてくれる手ぬぐい。

ほんの一輪、お花があるだけで気分が明るくなります。

こちらは年中枯れることのないお花たち。和室にも、シンプルなお部屋にも合う一枚です。

お部屋でこいのぼり

澄んだ空を、気持ちよさそうに泳ぐ鯉のぼり。

ああ、羨ましいですね!

来年は、青空の下でのびのびとお弁当が食べたいです。

手ぬぐいの新柄もいくつか入荷しております。

お花柄がたくさんありますよ。

【今後の営業について】

全国への緊急事態宣言に伴い、miageru.4/25(土)~5/6(水)まで店舗での営業をお休み致します。

商品のお取り置きや、ご注文をされている方も多くいらっしゃいますので、本日から24日(金)まで、休まず営業致します。

休業期間中は、商品のお渡しなど対応ができなくなります。誠に恐れ入りますがお急ぎの方はそれまでにご来店をお願い致します。(11時から17時までの時短営業をしています)

お店での営業は自粛しますが、HPSNSでいつもより詳しく情熱的に商品紹介をします!

うつわ、作家作品、津軽びいどろ、手ぬぐい、などなど、通信販売もいたします。母の日やお誕生日、お祝いのラッピングも承ります。

「自粛中に投稿を見てビビッときたらお取り置き営業再開後にご来店、お渡し」という形もとらせていただければと考えています。

店舗での営業については、いろいろと考えてみましたが、やはり連休中の営業は自粛すべし、いう結論に達しました。

不要不急でいいんです。お客様に日々の暮らしの中で、ちょっと楽しい、嬉しい、よかったなぁ、を感じていただきたくて、それを一緒に感じたくて、はじめた店です。

また穏やかな日常を取り戻すことができた時に、楽しい企画、します!(絶対っ!!)

とはいえ、生き残らなければそれもできませんので、5/7(木)からは、密やかに店舗での営業を再開するつもりです。

長くなってしまいましたが、引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。

miageru. 店主

cotonオーダー受注会ご注文のお客様へ

お渡し日よりちょっと早めに、cotonさんから「おでかけエプロン」が届いています。

現在miageru.は夕方17時閉店の時短営業中です。

ご来店が17時までに難しい場合は、どうぞご遠慮なくお知らせください。

お電話か、メールをいただけますと助かります。

私は割烹着をオーダーしました!

もう着心地の良いのなんの!

背中がチョー楽!です。

シルエットも綺麗で、鏡の前で振り返ってはルンルンしております。

早く皆様にお渡ししたい気持ちもございますが、もう少し事態が落ち着いてからのご来店でも全く問題ございません。

どうか皆様の良きタイミングで、お越しくださいませ。

 

癒しのミナペルホネン

上質なリネンの風呂敷に、潔いワンポイント刺繍。

使うたびに柔らかく、肌触りがよくなるリネンは、スカーフにしたり、カゴバックに結んだり、お弁当包みにも。

母の日のプレゼントにもおすすめです。